アレクサンダー・テクニーク教師トレーニング

大好きな楽器の練習なのに、モチベーションが上がらない… どうする?

演奏に活かす Aug 30, 2021

楽器の上達には練習が第一!

1にも2にも練習!

練習は裏切らない!

 

たしかにその通りです。

でもやはり、人間だもの。どうしてもモチベーションが上がらないこともあります。

「いっそのこと休んでしまおう!」という方法もありますが、練習を休むことが不安な方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、楽器の個人練習に焦点を絞り、

練習を休みたいけど休みたくない

そんな方々のために、練習のモチベーションが上がるための工夫と、そのときのポイントについて書いてみました。

ご参考になれば幸いです。

 

モチベーションが上がらない理由は?

個人練習をしたくない。個人練習に身が入らない。

モチベーションが上がらない理由は、いろいろあると思います。

たとえば、

①    天気が悪い(あるある)
②    おなかがすいている(なにか食べましょう)
③    眠い(夜更かししなかった?)
④    他に気になることがある(なんだろう?)
⑤    練習メニューが多すぎる(むむむ…)
⑥    好きな曲ではない(わかります)
⑦    練習しなければならないと思うとやる気がなくなる(笑)

ということが考えられます。

上記は、吹奏楽部の生徒さんや、アマチュアオーケストラの団員さんから聞いたもの、そして私自身の経験をまとめたものです。※( )は、私の心の声です。

順番に見ていきましょう。

 

①②③は、生理的な要因です。

低気圧によって、心身に変調をきたす場合もありますよね。
可能であれば、少し休養や栄養をとることで解決できるのではないでしょうか。

 

④については、まず気になることを、ご自分で整理してみましょう。

学生さんであれば、試験のこと、彼氏彼女のこと。
社会人や主婦・主夫の方であれば、仕事のこと、家庭のこと。

楽器の練習の前に、重点を置かなければならないことがあると思います。

まず、向き合うべきことに向き合う、これが大切です。

楽器のケースを開けるのは、それからでも大丈夫!
楽器は待っていてくれますよ!

 

そして、⑤⑥⑦ですが、モチベーションが上がらない理由としては、これが一番多いのではないでしょうか。

ということで、

練習メニューが多すぎる
好きな曲ではない
練習しなければならないと思うとやる気がなくなる

というときにモチベーションを上げるための工夫を、いくつか紹介したいと思います。

 

モチベーションを上げるための工夫① 環境を変える

突然ですが、個人練習をするときは、どういう場所でなさっていますか?

私は、

自宅で練習用のミュートを付ける
近所のスタジオを借りる

ということが多いです。

 

ご自宅で、ミュートを付けず、思いっきり吹ける、弾ける、叩ける、という方もいらっしゃるかもしれませんが(うらやましい!)、多くの演奏家は、私と同様ではないでしょうか。

ミュートを付けると、
自分の生の音が確認できない。
音程が変わってしまう。

というストレスがあります。

ならばスタジオ、となるわけですが、ここで提案です。

 

せっかく借りるのであれば、たまには少し広めの部屋を借りてみましょう。

できれば、小さなコンサートができるくらいの広さがオススメです。

狭い部屋では、周辺の機材に、身体や楽器をぶつけてしまわないように、知らず知らず萎縮してしまいがち。

そんな緊張を解放して、部屋いっぱいに自分の音を響かせてみましょう!

まるでリサイタル!

こんなプチ贅沢も、たまにはアリです。

モチベーション上がりますよ!


モチベーションを上げるための工夫② 曲を変える

そうは言っても、

近所にそんなスタジオがない
個人練習にお金は出したくない

という方もいらっしゃいますよね。

その場合、個人練習の曲を変えてみるのも、モチベーションを上げるひとつの方法です。

 

少し、私のことについて書きます。

私は、個人練習が好きです。

いざ練習となれば、レミントン、アーバン、コプラッシュといった教則本を、ずら~と並べて…。

それを終えてからでないとオーケストラの曲や、Soloの曲を練習。

そうでなくてはいけない、と思っていました。

 

でも、たいてい途中で飽きてしまい、オーケストラやSoloの曲に辿りつけないまま終わってしまうのです。

もちろん、基礎練習の大切さは知っています。

必要な練習を継続的に行うことは、演奏のレベル維持やレベルアップに不可欠です。

ただ、私の場合は、教則本を並べていること、長い時間をかけていること、それだけで安心していました。

そして、その安心感のためだけに、本番のための、パフォーマンスのための曲が練習できない…。

それは、私自身の中に大きな葛藤を生みました。

まさに、
練習メニューが多すぎる
好きな曲ではない
練習しなければならないと思うとやる気がなくなる

という状態になってしまったのです。

これでは、好きなはずの個人練習のモチベーションが上がりません。

 

こんなことが続いていたある日。
私は考えて、そして思いつきました。

モチベーションが上がらない3つの理由を、ひっくり返してしまおう、と。

 

つまり、
練習メニューが多すぎる → 練習メニューを少なくする
好きな曲ではない → 好きな曲を選ぶ
練習しなければならないと思うとやる気がなくなる → 練習したくなる内容にする

ということです。

 

「毎日最低3時間やらなければいけない」という思い込みを、

「10分で好きなことを練習する」

に切り替えたのです。

 

それ以来、私は「好きな曲シリーズ」という楽譜集を作り、気分に合わせて10分間だけ吹く、という日を作ることにしました。

「好きな曲シリーズ」には、
・ヴォカリーズ/ラフマニノフ (美しい旋律!)
・アヴェ マリア/カッチーニ (心が浄化されるようです)
・Fly Me To The Moon (ずっと前から大好き)
・情熱大陸 (かっこいいよね)
・交響曲第5番 第4楽章より/ショスタコーヴィチ (みなぎるパワー!)
・交響曲第3番 第1楽章より/マーラー (いつかオーケストラでできるかな)
・レ・ミゼラブルより民衆の歌 (元気になります!)

などなど。
※( )は、再び私の心の声です。

ジャンルに関係なく、私自身が吹きたい曲を集めています。

すべて10分あれば演奏できるようにまとめているのがポイントです。

吹き始めると、なぜかもっと練習したくなったりして…。

そういうときは、気持ちよく吹き終わったあとに、いつもの基礎練習メニューを行うようにしています。

10分だけ、のはずが、あっという間に1時間ということもあります。

 

もちろん、こういった練習を毎日するわけではありません。

あくまでもモチベーションを上げるためのひとつの方法です。

いつもと違った自分に気づくこともありますよ。

 

そんなときこそ「自分観察」

練習のモチベーションが上がらないこと。

それには、いろいろな理由があります。

よくある理由として、今回は7つ挙げましたが、他にもあるかもしれません。

理由もひとつだけとは限りません。

練習のモチベーションが上がらないときは、自分の心や身体に何かしらの変化があるときが多いようです。

そんなときこそ、自分自身を観察してみてください。

大きな鏡に全身を映してみるも良し。
ためこんだ思いをノートに書きだしてみるも良し。
ひとり静かに行動を振り返るのも良し。

自分自身を観察する方法は、いくつかあると思います。

 

そうやって、自分観察をしたとき、

何を見るでしょうか。
何を思うでしょうか。

背中が縮こまっていませんか。
暗い表情をしていませんか。
考えが固執していませんか。

 

心身の変調のウラには、「緊張」が隠れていることが少なくありません。

緊張を解きほぐしていくことで、問題に気付き、解決に導く方法を見つけることができます。

「え゛~、そんなことできるの?」
と思いますよね。

 

できるのです!

それが、アレクサンダーテクニークです。

 

アレクサンダーテクニークとは、俳優業をしていたF・M・アレクサンダーが発見した原理で、
「身体の不要な緊張に気づき、これをなくしていくことで心身の不調を解消を図る」
というものです。

 

そして、このアレクサンダーテクニークを学ぶことができるのが、BodyChanceです。

多彩な講師陣が、レッスンを通してアレクサンダーテクニークのノウハウを教えてくれます。

さまざまな分野で活躍する生徒がたくさんいて、いっしょに学び、応援してくれます。

実は私も、BodyChanceでアレクサンダーテクニークを学んでいる生徒の1人で、練習のモチベーションが上がらない理由を考え、対応することができるようになったんです。

緊張となっていた部分に気づき、解消することができたのです。

 

これも、アレクサンダーテクニーク、そしてBodyChanceのおかげだと思っています。

私の場合、
広い場所で練習をする
好きな曲の練習をする
という方法で、心身を伸びやかにし、呼吸を楽にする方法を見つけたことが良かったのだと思います。

気になった方は、ぜひBodyChanceの 体験レッスン を受けてみてくださいね。

 

まとめ

今回は、楽器の練習の必要性を感じていながらも、

モチベーションが上がらないときのその理由
モチベーションを上げるための工夫

そのためのポイント=自分観察に必要なアレクサンダーテクニーク

について、私の実体験も交えて、書いてみました。

 

練習のモチベーションを上げたい人は、楽器の練習が好きな人。

きっとそうですよね。

いつでも楽器は、手にとってくれるのを待っていてくれます。

私達のパフォーマンスを楽しみにしてくださる方たちが、たくさんいらっしゃいます。

大切な時間を使って行う練習を、有意義なものにしましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 「アレクサンダー・テクニーク」は全世界で取り入れられている脱力&緊張解消メソッドです。

あなたの悩みを解決に導く方法を学んでみませんか?

体験レッスンについて詳しく見る