観察と分析を大事にしたレッスン

こんにちは。フルート奏者でアレクサンダー・テクニーク教師の嶋村順子です。
私は現在、主にBodyChance 教師養成コース(プロコース)で教えています。

でも、数年前までは私はこのプロコースの生徒でした。

今から3年前、2013年当時私が受けたプロコース授業のことを書いたブログ記事を読み返して、
とても大切なことが書いてあったので、再度ここにご紹介します。

その授業のテーマは「観察と分析」。 
先生は今プロコースでともに教えている先輩教師の由香さんでした。

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十数名の訓練生がいるクラス。
個人でレッスンを受け、それをみんなが見て学ぶという
「アクティビティレッスン」の時間、
私はフルートで受けてみました。

 

「順子さんの今日の探究テーマは何ですか?」

 

「曲の中で高音と低音を行ったり来たりする時に、余計なことを何かしているかどうかが知りたいです。」
 

「それではみんなも一緒に観察してくださいね、はいどうぞ」

 

頭が繊細に動いて脊椎にふんわり乗っていて、脊椎も肋骨も生き生きと上方向へ向かい、

自分全体が動いて演奏に協力してくれていると思う。

 

じっくり自分の使い方に気を払いながら、客観的で静かな気持ちで自分の音を聴きつつ、

でも曲想に合わせてエネルギーは適切に使ったり休めたり、

そして頭が動いて身体がついていってと常に繰り返し思い続けて・・。
 

忙しいわ、これは。

これやってるとアガっている暇なんてありませんよ、みなさま。

 

改めて書いてみると考えることたくさん。

でも、これはみんな、必要のないことをやめていくための意識的なコントロールです。

今回は意識的だったおかげで、わりと自分の意図通りに上手く吹けたかな、と思いました。

「さて、みなさんは順子さんが何をやっていたのがみえましたか?」

 

訓練生仲間のコメントが次々に上がります。
「高い音の時にかかとが少し持ち上がって、
上に伸びていくようにやっているのが見えました。」

 

「声の上下をコントロールするように、音が上下すると声帯?のあたりが上下しているのが見えました。」

 

「高い音へ行く時よりも、低い音に飛ぶ時の方がやりにくいように見えました。」

 

それを聞いた私。
おおお~。いろいろやってるやってる。自分ではあまり気が付いていませんでした。

 

「さて、順子さんがやっていることが見えましたが、順子さんはそれについてどう思いますか?」

 

「はい、どれも以前から良くやりがちなクセなんですが、それが演奏の役にたっているかどうかが問題で。」

 

「そのとおり。フルートで高い音、低い音を出す時に必要なことって何でしょうね?

フルートってどうやって音を出すんですか?」

 

この後、この場にいる数名の楽器奏者の知識などもお借りして、

音の高低は周波数にすぎなくて、高いところや低いところにあるわけではない ことを、みんなで再認識しました。

ということは、体を上に下にと移動することと、音の高い低いとは関係がないかもしれないわけです。

 

さらに、フルートは他の木管楽器のようにリードを振動させたり、

金管楽器のように唇を振動させるという、モノが振動して発音する楽器ではなく、

吹き込んだ息が歌口の角にぶつかって空気振動が起きることで発音すること、を私が話しました。

 

「では、歌口に空気を吹き込んで、空気振動が起きて音を作り、高い音や低い音を生み出す、

という考えを明確にしてもう一度吹いてみますか?」

 

「はい。」

 

頭と身体全体を思うということも続けながら、

今吹き込んだ息がスピードを増すと歌口の角に当たって空気振動が生まれること、を思って吹いてみました。

 

出てきた音は、明らかに響きが増しました。しかも一回目より楽でした。

 

で、ずっと観察していたクラスメイトが見ると、さきほどやっていたことは消えていたそうです。

さっきやっていた動き、それらは演奏に役立っている事ではなかったようです。

そして、関係のないところにエネルギーを使わなかったおかげで、吹くのが楽になったという実感もありました。

 

演奏に役立つところを効率的に使う。役立っていないことはできるだけやめていく。

 

観察と分析、そして新しいプランをたてて実行する。

 

アレクサンダー・テクニークのアプローチは科学的です。

だから私にとってはとても腑に落ちやすいのですね。

 

 

すると訓練生のひとりが言いました。

 

「由香さんが質問しただけで、順子さんは楽器の発音のしくみを説明して、

そしたらよけいなことがなくなった。これ、面白かったです。

先生がこうしなさいとかああしなさいなんて何も言ってないですよね。」

 

もう一人の方も、「順子さんはすでにもう答えを知っていたんですよ。」

 

そうですそうです。

1回目に指摘された不必要な動きはどれも、以前何度か言われたことがあることで、

私にとっては知らないことは一つもなかったはずなんです。

 

でも、またやっていた。やめたつもりでまたやっていた。うわ~習慣って本当に根強い。

だからこそのアレクサンダー・テクニーク。

 

最優先に自分の協調状態をベストに持っていき、

新しいより具体的な身体の使い方のプランを明確にして吹くことで、

過去の習慣を抑制することができる。

 

何度でもそれを繰り返して、習慣を塗り替えていく再教育の作業のパートナーはいつも

「頭が動いて自分全部がついていって○○をする。」

 

「もちろん、フルートが初心者の人、フルート奏者だけれどアレクサンダーは初心者の人の時には、またアドバイスの仕方が変わってきますよね」

と由香さん。一同大きく頷く。

クラス授業はこういう発見をみんなでシェアできるのが良いですね。

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今私がプロコース授業のクラスでお話しすることも、「観察と分析」を大事にしたレッスンです。
BodyChanceのレッスンはここが特徴的です。最初からいきなりやり方を提示しません。

 

その人自身が自分自身を観察し、そして分析し、新しいやりたかを試していくこと。

 

動きにとって必要か必要でないかに常に意識的であること。


できたと思っても、それにとどまらず、いつも「今ここの自分」を観察し続けていくこと。

 

私自身が探求を続けることが、生徒さんたちの学びの役に立つことだと信じています。

2017年11月

 

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